石垣市は2020年4月6日、新型コロナウイルスの島内感染拡大を防ぐため、観光客をはじめとする来島自粛を強く呼び掛けました。
その後、石垣市内で初めて2名の感染者が確認されました。
当時、島内には県立八重山病院の3床しか感染症病床がなく、2名の感染者が確認されたことは非常に重大なニュースとなりました。
またその頃、石垣島では「沖縄の離島は安全」とする情報がインターネット上で拡散され、これにより、感染拡大地域からの「コロナ避難」が懸念される声も上がっていました。

コロナ前の石垣島観光|観光客で賑わう石垣島
石垣島はコロナ前、石垣島は楽園のような場所でした。青く透き通った海でのシュノーケリングやダイビング、島の美しい自然や独特な文化が魅力で、国内外からたくさんの観光客が訪れていました。毎年、多くの人が島の魅力に引き寄せられ、観光業は島の大切な収入源となっていたんです。2020年にコロナが広がるまでは。そんな平和な日常が続いていました。
「観光客は来ないで」という声が上がった理由
石垣島は小さな島、医療施設が限られている
石垣島は医療施設が限られており、万が一の感染拡大時に対応できる体制が十分ではないと懸念されていました。人口が少ないため、もしも大量の感染者が発生した場合、島内の医療機関がひっ迫するのではないかという不安が大きかったんです。
「沖縄の離島は安全」という誤解
一時、インターネットやSNSで「沖縄の離島は安全」といった情報が流れ、都会から避難する人たちが増えました。しかし、この情報が誤解を生み、実際には島の医療体制が準備不足であったことから、観光客の来島が島民の安全を脅かすのではないかと心配する声が高まりました。
島民の生活を守るために観光客を控えてもらう必要があった
毎日、大都市で報じられる感染者数のニュースを見て、正直に言って怖いと感じていました。
「観光客お断り」の飲食店も当時は多数ありました。
コロナがピークの時(外出自粛制限)でも石垣島に来島している観光客の姿はありました。
その方たちは石垣島に来てみてびっくりしたと思います。当時、石垣島の人々は観光客を一切受け入れない雰囲気でした。
毎日必ず行かなければならないスーパーやドラッグストアで観光客の姿を見ると、「もしかして、大都市から来てコロナウイルスを持ち込んでいるのでは?」と心配になってしまいました。感染が広がる中で、島民としての不安がどんどん膨らみ、少しでも島の安全を守るためには観光客に控えてもらう必要があると強く感じていました。
コロナ禍の石垣島観光業|変化と現在
コロナの影響で、観光業はかなり厳しい状況になりました。観光客が激減し、観光地やショップは一時的に休業状態に。
島の人々はその状況を乗り越えるために工夫を始めました。地域密着型のサービスを強化したりと、観光業を再生させるために地元の力を結集しました。また、感染対策もしっかり行い、観光業の再開に向けて少しずつ準備が進められました。
今の石垣島観光|観光客と移住者が戻る

今、石垣島はもう観光客や移住者が戻ってきています。コロナ禍を経て、観光の形も少し変わり、より環境に優しく、持続可能な観光が重視されるようになりました。少人数制のツアーや、島の自然を大切にする取り組みが増えて、島の良さを守りながら観光業を再生させています。さらに、リモートワークの普及で、石垣島に移住する人も増え、観光だけでなく、移住先としても注目されているんです。島の経済は回復し、これからますます魅力的な場所になっていきそうです。